愛犬が生肉やハンバーグなどを間違って食べてしまう事故はたびたびあります。
これらは犬にとって害となることがあり、適切な対処をしてあげる必要があります。
この記事では愛犬が生肉やハンバーグなどを食べてしまったときにするべきことをお伝えしています。
慌ててしまう前に、ぜひ読んでみてください。
愛犬が生肉やハンバーグを食べてしまった!
料理中や食事中などに、愛犬が人の食事を盗み食いしてしまう機会はよくあります。
また、落としてしまったのをすかさず食べてしまうことも多くみられます。
ただし、生肉やハンバーグは犬が食べてはいけない食品です。
生肉は、様々な細菌や寄生虫、ウイルスが付着している可能性もあり、十分に加熱がなされていない場合にはおなかを壊してしまう可能性があります。
ハンバーグについては、タマネギやニンニクを含んでいることがあり、これらは犬にとって中毒物質となります。
では、それぞれの害や食べてしまったときの症状について詳しくみていきましょう。
生肉を食べてしまったときの害や症状
生肉を食べてしまった場合には、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌、E型肝炎ウイルスといったものに感染してしまうおそれがあります。
下痢や嘔吐をして、元気や食欲がなくなってしまうこともあります。
特に抵抗力の弱い子犬やシニア犬では重篤化しやすく、注意が必要です。
ただし、これらの病原体は熱に弱いために、十分に加熱して食べた場合には食中毒とはなりません。
また、骨がついている場合には、のどや食道、胃などに刺さってしまう可能性もあります。
嘔吐や腹痛を示し、吐きそうなのに吐けない、苦しそうといった症状がみられることが多いです。
ハンバーグを食べてしまったときの害や症状
通常、ハンバーグには、タマネギやニンニクなどが含まれていることが多いです。
これらは犬にとって中毒症状を引き起こす物質であり、食べてはいけない食材です。
犬のネギ中毒は有名だと思いますが、犬がネギ科植物を食べることで、貧血症状を引き起こす可能性があります。
タマネギ以外にも、ネギやニンニク、ラッキョウ、エシャロットなどもネギ中毒を引き起こす可能性があります。
摂取したネギ科植物が加熱処理や乾燥加工されていても発症する可能性があり、犬では体重1kgあたり15~30g程度の量を食すだけでも中毒症状を呈します。
特に秋田犬や柴犬などは、遺伝的にネギ中毒に対する感受性が強いと言われています。
中毒を起こすと1日から数日で嘔吐や軟便、下痢、腹部痛といった症状がみられます。
また、貧血が進行するにしたがって粘膜が青白くなったり、赤色あるいは褐色尿の排泄が見られる場合もあります。
適切な治療がなされなければ、死亡することもあります。
また、香辛料が含まれていたり、ソースなどの味付けも濃いものが多いです。
そのため、水をよく飲むようになり、いつもとは違った症状がみられる場合もあります。
愛犬にハンバーグをあげる際には、タマネギやニンニク、香辛料などが含まれておらず、しっかり加熱したものを与えるようにしましょう。
愛犬が生肉やハンバーグを誤食したときの対処法
愛犬が間違って食べてしまったときには、動物病院で吐かせる処置を受けるようにしましょう。
通常は誤食してから2,3時間以内であれば、胃の中に食べたものは留まっているため、その間に吐かせるようになります。
動物病院では、吐かせる薬を注射もしくは点眼して吐かせるようになります。
ただし、上手に吐けないこともあり、その場合には経過観察となる場合もあります。
下痢や嘔吐などの症状が出ているときには、点滴処置やそれに見合った治療を行います。
なお、ネット上には自宅で吐かせる方法も載っていますが、危険性があるためやめるようにしましょう。
喉や食道が荒れたり、場合によってはうまく吐けずに呼吸困難となってしまうこともあります。
しっかりと処理をされた生肉なら大丈夫な場合も
そもそも、犬は肉食寄りの雑食動物です。
それゆえ、生肉を食べて生活をしていました。
そのため、人用の生食用の牛肉や馬肉を選んで与える場合には、安心と言えそうです。
ただ、あわなくて下痢や嘔吐をしてしまったり、かゆみなどのアレルギー症状を呈する場合もあります。
子犬やシニア犬の場合には、十分な抵抗力がない可能性もあるので、あげない方が賢明でしょう。
ただし、現代の犬は人との生活が長くなるにつれて、しっかりと精製されたドッグフードを食すようになったため、昔の犬のように胃腸が様々な食材に対して対応ができません。
主食は総合栄養食のドッグフードを用い、もし生肉を与えるとしても、安全なものをトッピング程度に用いるようにしましょう。
誤食事故は犬が届かないところにものを置くことで防ぐ
当然ですが、犬の誤食事故は、犬が届かないところにものを置くことで対応できます。
犬は猫と違って、イスなどがなければジャンプして高いところに飛び乗ることができません。
そのため、犬が届かないような高いところに置いたり、調理中の食材なら冷蔵庫にすぐにしまうなどして対応しましょう。
料理中には愛犬を台所に入れないようにして対策することもできますね。
また、食事中は、「犬が飛び乗ってくるかもしれない!」と常に想定し、気をつけながら食事を楽しむようにしましょう。
そして、子犬のうちから、しっかりしつけをすることも大切です。
人の食事中はおとなしくするようガムを食べさせたり、おやつで遊ばせたりして、吠えたり要求をしないようにしつけていきましょう。
うまくできたら、存分にほめてあげるといいですね。
【まとめ】犬が生肉やハンバーグを食べたときの対処法
愛犬が生肉やハンバーグを間違って食べてしまう事故はよくあります。
生肉には細菌や寄生虫、ウイルスが付着している可能性があり、またハンバーグにはタマネギやニンニクなどの中毒物質が含まれており、犬には与えてはいけない食品です。
万が一誤食してしまった場合には、動物病院で吐かせる処置をしてもらいましょう。
犬の誤食事故を防ぐためには、犬の手の届かないところにものを置くことで対策ができます。
いま一度チェックしてみましょう。