愛犬の目の下が茶色く変色している、その症状は「涙やけ」と言います。
涙やけは小型犬で生じることが多く、きちんと対策をしてあげないと、皮膚に感染や炎症を生じてしまいます。
定期的に目元をキレイにしても、なかなか治らないなと思っている飼い主の皆さん。
涙やけの原因は様々ありますが、その一つとしてドッグフードが影響している可能性が非常に高いです。
まさかドッグフードが?と思われた方、私も当初はそんな気持ちになりました。
ただ、体の内側から治していくことが一番の解決方法になるんです。
私が実践したその他の解決方法も合わせてお伝えさせていただきますので、「愛犬の涙やけを改善したい!」という飼い主さんは、ぜひ読んでみてください!
獣医学的にみる!涙やけの原因とは?
まずは涙やけになる理由を簡単にですが説明させていただきます!
涙やけを詳しく知ろう!
犬の涙やけとは、獣医学的には「流涙症(りゅうるいしょう)」と言います。
通常、涙は涙腺および瞬膜腺で産生され、目の表面に分布します。
そして、瞬きをすることで涙は涙点(目頭にある小さい穴)に引き込まれ、涙小管、涙嚢、鼻涙管を経由して鼻腔内に排泄されます。
ここのどこかの場所・経路に異常があると、涙が目からあふれてしまいます。
涙の成分には、『塩化リゾチーム』という酵素が含まれており、常に涙があふれることによって、目の下の毛が焼けて(=涙やけ)しまいます。
毛が茶色く変色するだけでなく、その下の皮膚に感染や炎症が生じてしまい、腫れや痛みを生じることもあります。
涙やけは、トイプードルやマルチーズ、チワワなどの小型犬種に多く発生する傾向があります。
実際、涙やけの症状をあまり見かけたことがなく、私も初めてトイプードルを飼った時の涙やけの症状が酷いことにびっくりしました。
ユズハ(愛犬)は茶色が強めだったのですが、周りの飼い主の中には、特に被毛の白い犬種で目立つため、気にかける方が多くいらっしゃいました。
涙やけの症状は、生後2,3か月齢の子犬のうちから発症している子もいれば、飼育していく中で症状が出てくる子もいます。
涙やけの原因としては、大きく分けて3つあります。
- 涙の量が多い(分泌性流涙症)
- 涙が鼻に抜ける経路の異常(閉塞性流涙症)
- 涙を目の表面に保持できない
といったことが挙げられます。
涙やけの大きな原因3つを詳しく説明
では、涙やけの原因を細かく説明していきます。
涙の量が多くなる理由(分泌性流涙症)
涙の量が多くなる原因としては、
- 逆さまつ毛が生えている
- まつ毛が通常生えない所から生えている
- まつ毛が重なって生えている
といった『まつ毛の異常』が考えられます。
まつ毛が眼球を刺激することによって、涙量が増加している状態です。
涙量が増えるのみならず、痛みや角膜潰瘍などを同時に引き起こすこともあります。
目の中にゴミが入ったり、できものが触れている刺激で涙が増えることもあります。
涙が鼻に抜ける経路の異常(閉塞性流涙症)
涙が鼻にじょうずに抜けず、涙やけになることもあります。
また、以下のような病気も考えられるので、たかが涙やけと思わずに、あまりにひどい場合はかかりつけの病院に相談することも考えましょう。
- 涙点閉鎖症
- 小涙点症
- 涙嚢炎
- 鼻涙管閉塞
涙を目の表面に保持できない
これは、ホルモンバランスの乱れや加齢、食生活などが原因として考えられます。
涙はさらさらした液体成分と、ドロッとした脂分より成ります。
このうち、ドロッとした成分はマイボーム腺という場所で作られ、目の表面に涙を保持する役割があります。
このマイボーム腺がうまく機能しないことで、涙を目の表面に維持できず、涙やけとなってしまうことがあります。
私もその一人でしたが、ドッグフードを変えてみたというだけで、涙やけの改善に繋がっている話をよく聞きます。
これは、高いドッグフードが良いということではなく、安価なドッグフードの原材料に原因がある為です。
以下、詳しく説明していきます。
犬の涙やけの改善方法とケア方法~自宅編~
ユズハが涙やけになった時に実践し、改善した方法をお伝えさせていただきます。
愛犬が涙やけを生じている場合には、日頃からコットンや濡れタオルなどでキレイに拭き、清潔を保ってあげることも大切ですが、それと同時に、何が原因で涙やけが生じているのか?を考えることが重要です。
すなわち、しっかりと原因を知り、それにあった治療を行うことで改善される可能性があります。
食事の変更
私は涙やけを改善するためには、食事の変更をすることが一番大切だと考えています。
実際にドッグフードを切り替えて、ユズハの涙やけ改善に繋がったこのこのごはんというドッグフードがあります。
涙やけは食事中のアレルギー物質や過剰な脂質によって生じる場合があります。
そのため、アレルギー反応をおさえたり、ドッグフード中の脂質成分のバランスを整えることによって改善することがあります。
どの食事がいいかは試してみないと分からないことも多いですが、安価なドッグフードだと添加物も多く脂質も高いので、プレミアムドッグフードと言われる部類の食事に変更することも方法の一つです。
目元をキレイに拭き取ったりすることで外見は良くなりますが、根本的な解決になっていません。
愛犬の涙やけに悩んでいる方の多くは、治らないから悩んでいるのだと思います。
普段のドッグフードで、体の内側からしっかりと治していくことが、改善の近道です。
また、おやつには脂分が多く含まれているものも多いので、控えるようにするといいですね。
野菜や成分がしっかりしたプレミアムドッグフードをおやつ代わりに使用してもいいと思います。
蒸しタオルで温める
マイボーム腺の異常が考えられる場合には、蒸しタオルなど温かいタオルを眼瞼に置くことで改善することがあります。
固まった脂分を溶かして、脂の分泌を改善させる方法です。
人用の『ホットアイマスク』などでも対応ができます。
タオルは熱くなりすぎないように注意しましょう。
蒸しタオルで温める方法は継続して行うことが大切で、自宅で1日2,3回程度行うようになります。
クリーナーを使用する
涙やけをきれいにするクリーナーも販売されています。
定期的にふき取ることで、見栄えがよくなることがあります。
ただし、根本的な解決にはならないことに注意が必要です。
サプリメントを用いる
サプリメントに関しては、私は利用していませんが、一つの方法としてお伝えさせていただきます。
涙やけを改善させるサプリメントはいくつかあるようですが、効果があるかどうかは使用してみないと分かりません。
改善方法の一つになる可能性はありますが、食事が大切とお伝えしたように、もし使用する場合は、余計な原材料・成分が入っていない物を使用するように気をつけましょう。
犬の涙やけの改善方法とケア方法~病院編~
基本的に、前述でお伝えした内容で改善傾向になりますが、ワンちゃんによってはどうしても病院を利用しなければいけません。
その内容も簡単にですがお伝えさせていただきます。
逆さまつ毛や被毛、できものの除去
まつ毛の異常で涙やけが生じている場合には、取り除く必要があります。
通常はピンセットで1本ずつ抜いていくことになりますが、場合によっては全身麻酔下で毛根ごと切除することもあります。
目に被毛が触れている場合には、被毛をカットするようになります。
これらの場合、定期的な抜毛ケアが必要となります。
目にできものが触れていて涙やけを生じている場合にも、それを取り除いて対応します。
鼻涙管の洗浄や涙点の形成
鼻涙管や涙点に異常がある場合には、動物病院にて麻酔をかけて処置を行います。
鼻涙管の洗浄は、涙点から細い管を入れて生理食塩水を注入し洗浄を行います。
鼻から液体が出てくることが、開通の確認となります。
涙点の形成は正常サイズの涙点になるよう、切開して行います。
先天的で子犬のうちから発症している場合には、避妊や去勢手術などの麻酔をかけるタイミングで同時に行うことが多いです。
【まとめ】愛犬の涙やけについて~原因と対策方法について~
犬の涙やけは小型犬で生じることが多く、皮膚炎を起こしてしまうことがあるため改善が必要です。
涙やけの対処法は、その原因によって異なりますが、その多くは普段の食事(ドッグフード)を変えることで治る可能性が高いです。
その為にも、小型犬専用の涙やけ改善に繋がることを考えられたドッグフードを試してみることをおすすめします。
実際にユズハの涙やけが良くなった時に与えていた、このこのごはんというドッグフードがおすすめです!
お伝えさせていただいた改善方法で、愛犬の涙やけ改善に繋がれば嬉しいです。